不動産売却をするなら地元不動産会社?大手不動産会社?
不動産売却を検討する際、大手不動産会社と地元不動産会社のどちらに依頼するべきか悩むことがあるでしょう。それぞれに強みがあるため、不動産売却を成功させるには、自分の物件や売却条件に合った会社を選ぶことが大切です。
大手不動産会社は、豊富な経験や強力な広告力があり、幅広いエリアでの売却が期待できます。一方、地元不動産会社は地域に密着しており、地域特性に詳しいため、地元の相場を踏まえた正確な査定が可能です。
目次
不動産売却を行う際は不動産会社選びが重要
不動産売却において大切な要素は、不動産会社仲介会社選びが重要です。不動産仲介会社は、売却するまで売主をサポートする役割を持っているため、円滑に取引を進めるためにも慎重に選ばなければなりません。大手不動産仲介会社から地元不動産仲介会社まで、不動産仲介会社はたくさんあります。
「知名度が高い会社に依頼すれば安心だろう」という理由で選んでしまうと、売却期間が長引いたり担当者と相性が悪く円滑に進まないといったトラブルになりかねません。不動産仲介会社を選ぶ際は、強みや特徴をしっかり押さえておくのが重要です。
大手不動産会社のメリット・デメリット
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不動産仲介会社には、大手不動産会社と地元不動産会社があり、それぞれ強みや特徴が異なります。不動産会社で失敗しないためには、特徴や強み、メリット・デメリットを理解した上で選ぶのが重要です
◇大手不動産会社のメリット
大手不動産会社を選ぶメリットは3つほどあります。
経験が豊富
大手不動産会社の場合、全国さまざまなエリアとケースでの仲介経験が豊富で、利用者も多いため条件とマッチする買い手が見つかりやすく早期売却が期待できます。
広告力・宣伝力がある
広告や宣伝に長けているのも大手不動産会社の特徴であり、メリットのひとつです。地元不動産会社とは違い、SNS・雑誌・メディアなど、コストをかけて広告や宣伝に力を入れている場合がほとんどのため、幅広い媒体で買い手を募集できます。
幅広い媒体で多くの人の目に止まるため、早期売却につながるのはもちろん、売主が希望する売却価格で成約できる可能性がアップするのもメリットです。
サービスが充実している
ほとんどの大手不動産会社では、早期売却につながるよう売却する際のサポートサービスを用意しています。建物・設備チェックやプロフォトグラファーによる物件の撮影、空室の部屋にCGで家具家電を合成できるサービスなどを提供しているところも多いです。こうしたサービスを提供して、買い手が購入を決めやすくし、成約に至るようサポートしています。
サービス内容は不動産会社によって異なるため、ホームページなどでチェックしておくのがおすすめです。
◇大手不動産会社のデメリット
後回しにされる可能性がある
大手不動産会社は、多くの案件を抱えているケースがあります。そのため、不動産会社にとって優良顧客が優先されるケースも少なくありません。不動産会社は仲介手数料が多く取れるような案件などがあれば、後回しにされ売却活動にあまり注力してくれず、売却までに時間がかかる可能性もあります。
仲介手数料の値引きは難しい
仲介手数料の値引きが難しいのも大手不動産会社のデメリットです。地元不動産会社など、中小規模の会社であれば、多少の値引きをしてくれる場合があります。しかし、大手となると仲介手数料の上限をそのまま請求してくるケースが多いです。
地域特性に詳しくない可能性がある
大手不動産会社は、特定のエリアに精通していないケースも少なくありません。地域密着型であれば、その地域の気候やエリアの特徴など詳しい知見を持っています。しかし、大手の場合は、地元出身ではない方も多いため地域の知見がなく、買主へのアピールが弱いケースも多いです。
地元不動産会社のメリット・デメリット
地元不動産会社には、大手不動産会社にはない魅力があります。大手不動産会社と迷っている方は、メリット・デメリットを知った上で選択肢を絞るのが理想的です。
◇地元不動産会社のメリット
地域の情報に詳しい
地元不動産会社は、大手不動産会社と異なり特定のエリアに密着した営業を行っています。そのため、エリアの相場価格や気候・周辺環境などの情報を持っており、より高精度な査定を行ってもらえます。
また、不動産会社によっては地域住民や企業、地主との関係性を築いており、ネットワークを通じて早めに買い手が見つかるケースも少なくありません。地元で少しでも早く売却したい方は、地元不動産会社を選ぶのもひとつの方法です。
柔軟な対応が可能
地元不動産会社は、従業員の数もそこまで多くなく、基本的に少人数で運営しているため抱えている案件も大手ほど多くありません。そのため、大手のように後回しにされにくくスムーズに売却活動を進められます。
また、不動産会社によっては連絡手段や頻度など、売主が選択できるなど、柔軟な対応が可能なことも地元不動産会社のメリットです。
◇地元不動産会社のデメリット
営業力が限られている
地方不動産会社では、営業力が限られている場合が多いです。大手であれば、SNSや雑誌、メディアなどさまざまな媒体を活用して買い手の募集をしていますが、地元不動産会社は宣伝広告などが小規模です。そのため、多くの買主候補に情報を届けられず、なかなか買い手が見つからないといったケースも少なくありません。
また、マイペースに営業している会社もあり、その場合は積極的に営業をしてもらえないケースもあります。
信頼できる業者かの判断が難しい
2つ目のデメリットは業者の見極めです。不動産会社には、悪徳業者が存在しています。一見よさそうな不動産会社でも実際に契約してみると悪徳業者だったパターンも少なくありません。例えば、囲い込み営業を行う業者やメリットのみ言い契約させようとする業者など、初見では見極められない場合も多いです。
不動産会社を選ぶ際のポイントとは?
大手不動産会社と地元不動産会社のメリット・デメリットを踏まえた上で選ぶポイントを押さえておくとよいでしょう。
◇実績が豊富
実績が豊富であるかどうかは重要なポイントです。不動産仲介会社は、賃貸仲介が得意な会社と売買仲介が得意な会社に分かれます。不動産売却の際は、売却を得意としている会社を選ぶのが重要です。
また、一戸建てや土地の売買を得意としている場合とマンションの売却を得意としている会社とでも分かれます。そのため、ホームページなどで依頼する不動産会社の実績は必ず確認しておくと失敗を防げて安心です。
◇営業担当の対応
2つ目のポイントは営業担当の対応力です。対応力に優れている要素としては、レスポンスが早い・明確な回答をしてくれる・専門性が高い・相場に詳しいなどが挙げられます。営業担当者は、買主とも接する人であり最終的に購入を決断させるのも担当者の対応力にかかっています。
また、売却活動は3ヶ月以上と長期に渡るもののため、感じのよい担当者を選ぶとストレスを最小限に抑えられるため重要です。
◇エリアの特性に詳しい
特定のエリアに詳しい会社を選ぶと売却がスムーズに進みます。このエリアではどんな物件が人気で、どのくらい需要があるのかなどの情報はエリアに特化していなければ分かりません。不動産会社を選ぶ際は、対象のエリアについてどのくらいの知見があるのかホームページなどで確認するのがおすすめです。
◇インターネット広告に力を入れている
インターネット広告に力を入れている会社を選ぶと、早期売却につながります。近年、物件情報はSUUMOやホームズなどの不動産ポータルサイトに掲載される広告から仕入れているケースが多いです。インターネット広告に力を入れている会社は、文章や写真などで物件の魅力を積極的にアピールしてくれます。
◇査定額に根拠がある
査定額の根拠を明確にしている会社を選択するのが重要です。不動産会社の中には、根拠もなく高い金額を提示してくるところもあります。売主側は少しでも高く売却したいため、根拠がない金額であっても飛びついてしまう方も少なくありません。
しかし、あまりに高額すぎる価格設定では買い手が付かず売却までに時間がかかり、最終的に大幅な値下げをするハメになってしまいます。それを防ぐためにも、周辺の取引事例を交えながら取引物件の価格について説明してくれる会社がおすすめです。
不動産売却を成功させるためには、不動産会社選びが非常に重要です。不動産仲介会社は売主をサポートし、売却までのプロセスを円滑に進める役割を担いますが、会社選びを誤ると売却が長引いたり、トラブルに発展したりする場合があります。
大手不動産会社は経験豊富で広告力が強く、早期売却が期待できますが、地域特性に詳しくない場合や、手数料の交渉が難しいことがデメリットです。一方、地元の不動産会社は地域に精通し、柔軟な対応が可能ですが、営業力が限られていることが多く、悪徳業者の見極めが難しい場合もあります。
不動産会社を選ぶ際は、実績や担当者の対応力、エリアの知見などを総合的に考慮し、信頼できる会社を見つけることが不可欠です。また、査定額の根拠が明確で、適正な価格を提示してくれる会社を選ぶことで、売却がスムーズに進むでしょう。